三俣蓮華岳は標高2,841mで北アルプスの中央辺りの最奥部にある山域にあり、三俣の名のとおり岐阜・長野・富山3県の県境にそびえる日本三百名山です。この山は烏帽子岳から槍ヶ岳に向かう裏銀座コースや折立登山口から黒部五郎岳を経て槍ヶ岳へ向かう西銀座ダイヤモンドコース、雲ノ平方面や鷲羽岳、双六岳や笠ヶ岳へ向かうなど様々なコースの交点に位置しています。
雲ノ平は日本最後の秘境と呼ばれており、富山県の北アルプス最奥部である黒部源流域の標高2,600m付近に位置するなだらかな溶岩台地で三俣蓮華岳、鷲羽岳、水晶岳、黒部五郎岳、笠ヶ岳、薬師岳、立山連峰などの名だたる山々に周りを取り囲まれています。雲ノ平はなだらかな草原で点在する池塘やハイマツ、火山岩が雲ノ平独特の美しい景観を造りだしています。
雲ノ平の名前の由来は諸説ありますが周囲の稜線から見た際に雲ノ平のなだらかな地形を這うように雲が覆い被さり雲の平原のように見えるため雲ノ平と呼ばれるようになったという説が有力です。
雲ノ平へは富山県側の折立登山口から向かうコースと岐阜県側の新穂高温泉登山口から向かうコース、長野県側の高瀬ダムから向かうコース、湯俣温泉から三俣山荘を経由する伊藤新道があります。
今回は折立登山口から黒部五郎岳方面へ周回しているため三俣蓮華岳を経て雲ノ平へ向かうコース歩きました。
このコースのオススメPoint
2日目の宿泊地である黒部五郎小舎キャンプ場から三俣蓮華岳に向か稜線上の登山道は眺めも良く北アルプスの中央部辺りの最奥部にいることを実感しながら歩くことがで、三俣蓮華岳山頂からは360度の視界が広がり周りを取り囲む北アルプスの名峰を間近に眺めることができます。三俣山荘では併設するカフェで槍ヶ岳などを眺めながら名物のジビエ丼やサイフォンコーヒーを楽しむことができます。
三俣山荘から急登を経て雲ノ平に着くと平らな木道となり、美しいお花畑や庭園が広がっています。
そんな秘境の中にポツンと立つ雲ノ平山荘ではチキンムアンバライスやジャワ風ビーフカレー、ケーキセット、宿泊者は石狩鍋を楽しむことができます。雲ノ平山荘はおしゃれで落ち着いた雰囲気なので疲れた体と共に気持ちもリラックスすることができます。
黒部五郎小舎テント場の夜明け
笠ヶ岳
今日も長い1日が始まります
朝日に照らされ美しい黒部五郎岳
今日も雷鳥に会いました
朝日が眩しいですね
ハイマツの間を登ります
雲ノ平が近くに見えます
三俣蓮華岳の山頂が見えました
あともう少しです
登頂しました
三俣蓮華岳に登頂したモルカー氏
槍ヶ岳はカッコイイですね
黒部五郎岳
鷲羽岳
水晶岳
雲ノ平、よく見ると山荘があります
三俣山荘
水量豊富な三俣山荘も水が枯れていました
穂高連峰や表銀座の峰々を眺めながら名物のサイフォンコーヒーが飲めます
伊藤新道について書かれていました
ヘリによる救助を山荘スタッフのみなさんと見守りました
三俣山荘の名物ジビエ丼
水源地の雰囲気はなかったです
徒渉します
湧き水はそのまま飲めるそうです
雲ノ平に向けて急登を進みます
振り返ると三俣山荘が見えました
急登を登り終えました
ガスが濃いです
ここは雷鳥の遭遇率が高いみたいです
雲ノ平山荘のラストオーダーに間に合わないので祖父岳には登りませんでした
霧に包まれる祖父岳
雲ノ平山荘が見えてきました
雲ノ平山荘
山荘内はお洒落な雰囲気です
おでんとビールで寛ぎました
念願の雲ノ平山荘に来た喜びを表すモルカー氏
山荘とテント場の距離は離れています
山荘からテント場までは25分程度歩きます
この日の利用者は10名もいませんでした
日没近くまでスイス庭園でゆっくり過ごしました
前日の黒部五郎小舎テント場同様にこの時期のテント泊は寒かったです
注意するPoint
三俣山荘から雲ノ平に向かう登山道は急登なので注意が必要です
この日は登山道をダブルストックで下る際に転倒した登山者がヘリコプターにより救助されました
雲ノ平、水晶、三俣山荘共に水不足でしたので事前に水を補給してから向かいましょう
三俣山荘から救助の様子を見守りました
雲ノ平のテント場は水が枯れていました
日程
2023年9月14日(木) 晴れのち曇り
この日は風も弱く暑すぎず寒すぎず快適でしたが雲ノ平に着く頃には濃い霧が発生していました
登山コース
参考コースタイム 6時間30分
黒部五郎小舎~145分~三俣蓮華岳~30分~三俣山荘~190分~雲ノ平山荘~25分~雲ノ平キャンプ場
三俣山荘で小屋番さん達とホイスト救助の一部始終を見ていたら大幅に時間オーバーしてしまい小走りで雲ノ平山荘に向かいました。三俣山荘側から雲ノ平に登る道が急登でキツかった
山小屋情報
[三俣山荘]
黒部源流域にある三俣蓮華岳と鷲羽岳の鞍部2,550mに建っており三俣蓮華岳から下り30分程です。
たくさんの登山者で賑わっています。
客室 予約制 テント場 80張 予約不要
◎営業期間 2023年7月7日(金)~2023年10月15日(日) 食事・喫茶:8:30~16:00(ラストオーダー15:00)
◎定員 定員65名
◎料金 1泊2食:12,000円(週末、指定日13,000円)素泊まり:8,000円(週末、指定日9,000円)
弁当:1,400円 湧水を使っており水は無料 お湯500ml:100円 お茶500ml:200円
◎テント泊 1名1泊:2,000円 夕食(ジビエシチュー):2,800円 朝食(和定食):1,600円 弁当:1,400円
三俣山荘
こちらの2階で食事・喫茶をやっています
ジビエ丼とジビエシチュー、サイフォンコーヒーが名物です
[雲ノ平山荘]
日本最後の秘境と言われる雲ノ平に建つ山小屋で最も近い折立登山口から歩き続けて11時間程かかります
おしゃれで憧れを抱いてしまう山荘です
客室 予約制 テント場 予約不要 50張 雲ノ平山荘より三俣、水晶方面に約25分 (予約対象日あり)
◎営業期間 2023年7月10日(月)~2023年10月15日(日)喫茶営業:10:00~14:30時(ラストオーダー14:00)
◎定員 定員50名
◎料金 1泊2食:14,000円(19-30歳 12,000円) 1泊1食(夕食のみ):12,000円(19-30歳 10,400円)
素泊まり:9,000円(19-30歳 8,000円)弁当:1,300円(19-30歳 1,100円)水500ml:500円
◎テント泊 1名1泊:2,000円 夕食(当日受付・定員制)
雲ノ平山荘
雲ノ平山荘のテント場
この日の利用者は10名もいなかったです
山ごはん
3日目は三俣山荘と雲ノ平山荘でいただきました
三俣山荘の名物ジビエ丼をいただきました
雲ノ平山荘の人気メニューであるジャワ風カレーが売り切れていましたので、おでんとビールをいただきました
デザートはケーキセットを頼みました
夕方に雲ノ平山荘で食べたのでテント場では軽めにシチューを作りました
黒部五郎小舎~三俣蓮華岳~雲ノ平 まとめ
- 三俣蓮華岳山頂からは周りを取り囲む北アルプスの名峰を間近で眺めることができる。
- 北アルプス中央部付近、最奥部にいることを感じながら歩くことができる。
- 三俣山荘や雲ノ平山荘では名物料理を楽しむことができる。
- 雲ノ平では整備された木道を歩きながらお花畑や庭園を楽しむことができる。
- 水不足のため事前に各水場の情報を確認しましょう。
日本最後の秘境と言われる雲ノ平に是非、行ってみてくださ~い♪
登山地図の携行も忘れずに!
宿泊を伴う山行のためルートを事前に確認した上で地図を携行しましょう
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